■太りすぎより、口臭・体臭が気になる現代人■
ダイエットグッズもよく売れていますが、それよりも身近でよく売れているのは「デオドラント・グッズ」です。
以前、通産省が行った「抗菌加工商品ガイドライン」を作るためのアンケート調査では、「自分の口臭や体臭を、常に気にしている」という人は4割強!
「太り過ぎないように食事に気をつかっている」という人よりも多いのです。
「清潔であるか否か」「臭うか臭わないか」が他人の価値を左右する重要なポイントとなってきているのです。
現代人が、体臭や口臭などの「臭い」を気にするのには、【臭い=汚い】というような【不潔】というイメージに置き換えてしまうからです。
つまり、現代人は清潔好きなのです。
■生活臭が消えるにつれ、かえって「臭い」が気になりだした■
昔は、「生活臭」があふれていました。
たとえば、汲み取りトイレの臭いです。若い方は田舎で見たことは無いでしょうか?
独特の目にしみるような刺激臭は水洗トイレが普及し、「生活臭」の中から消えていきました。
今でも時々漂ってきますが、近所の家々から漂ってくる夕げの匂い。
防犯やプライバシーの侵害と窓を開け放っている家が減って、こちらも「生活臭」の中から消えつつあります。
集合住宅が増えている昨今、焼き魚や焼肉は臭いがうつるから近所迷惑になる、といわれています・・・。
その他、ニンニクの臭いが無いギョウザ、納豆臭さの無い納豆など、独特のにおいのする食品ですら、臭いをカットされています。
このように私たちは、生活臭を消し、汗などの体臭や口臭を消し、おいしい食べ物の臭いまで消していこうというのです・・・。
これではかえって臭いに敏感になってしまうのではないでしょうか?
■「生活臭」が自然だった頃■
本来、日本人はとても臭いに敏感な民族です。平安貴族の間では、「移り香」が流行しました。
貴族とはいえ、入浴習慣も無く「十二単」などの重量のある着物を着ていたのだから、相当な臭いを放っていたはずです。
そして高度成長期以前は、体臭や口臭を放っている人が多くいたのではないでしょうか。
当時は、内風呂がほとんど普及していなかったために、頻繁にシャワーを浴びたりすることがありませんでした。当然、歯磨きの習慣もいまひとつだったことでしょう。
だけど、体臭や口臭を放つ人が多くいたからこそ、「生活臭」として体臭も暮らしの中に溶け込み、臭いのあることが「自然」だったのです。
しかし、若い人をはじめとする現代人は、そういう「生活臭」を街中で感じていられた時代を知りません。
「臭いの無い時代」そう呼べるかもしれませんね。
そんな時代で育った人たちが、生活臭や体臭・口臭など「臭い」を避けてしまうのは、無理のないことといえます。
■「口臭・体臭=不快感」のイメージが定着■
こんなアンケート結果があります。
●ビジネスシーンで口臭が気になるか?
自分の口臭が気になる…11.1%
自分も他人の口臭も気になる…59.9%
他人の口臭が気になる…19.8%
気にならない…9.2%
約90%以上のビジネスマンは「口臭」を気にしていることがわかります。
●口臭対策をする理由は?
仕事関係の人に不快感を与えないように…81.5%
ビジネスマナーとして…67.8%
業務内容以外でマイナス要因を作りたくない…32.1%
仕事を円滑に進めたい…24.1%
もともと口臭を気にしている…17.7%
感度の高いビジネスマンでいたい…12.1%
なんとなく…3.8%
その他…1.2%
なんと、口臭対策の理由の第1位は「仕事関係の人に不快感をあたえないように」ということです。
口臭に対するイメージが「口臭=不快感」と定着していることが伺えます。
他の理由をみても、明らかに「口臭=マイナス要因」とされています。
■「臭い」は病気のサイン■
いくら臭いが気になるからといって、口臭や体臭をむやみに消していては、せっかく自分の体が教えてくれている「体調の変化」に気づくことが出来なくなってしまいます。
たとえば、腐った卵のような口臭がする時は、胃炎・胃潰瘍などの胃腸系の病気が隠れていることがあるのです。
女性の場合は、月経の周期によって体臭の強弱を感じることもあるでしょう。
口臭や体臭などの自分の臭いをしっかりと覚えていれば、小さな体調の変化や病気に早く気づき、適切な治療とケアをすることが出来るのです。
心地よい臭いとの生活を見つけていくことが、口臭や体臭との正しい付き合い方なのです。