■緊張や不安、ストレスによる臭いと汗の悩みには心の治療を■
人は誰でも緊張・興奮・不安にストレスなどで汗をかいたり臭いが気になったりするものですが、決して恥ずかしがることでも、まして病気でもないのです。
汗をかくことで不安を抱え悩んでしまい、日常生活や対人関係に支障をきたすようになると、体臭恐怖症や対人恐怖症と同じように神経症の治療も受けてみるとよいです。
それでは、心理的療法をいくつかご紹介します。
●精神分析療法
汗や臭いの自覚症状より、無意識の衝動から現在の症状を育ってきた体験経験、対人関係などと関連させながら見つけていきます。
その中で、症状自体が持っている「隠された意味」を重視していきます。
たとえば、親への反抗が発汗という症状で表現していたケースも言われています。
精神分析療法でよく使われているのが自由連想法というものです。医師やカウンセラーなどと面談形式で思い浮かんだことを自由に話し、分析をしてもらうという方法です。
ドラマなどのカウンセリングシーンをイメージすると分かりやすいと思います。
●ロゴセラピー(逆説志向)
「汗は絶対かかない」と思うほど緊張してしまいその分汗をかいてしまう…。
ならば、「どのくらい汗をかけるのか試してみよう」という開き直り療法といえます。
こんな単純な方法で効果があるのか不安に思うかもしれませんが、なかなかに有効で成果も上がりやすいのです。
実際に1度だけの面接で汗の量が激減したというケースもあるほどです。
執着性の強いタイプの方には逆効果となることもあり、自意識を他の人や会社などに向けてもらい、高い次元に意識を持っていくことが必要となります。
●自律訓練方法と系統的脱汗作法
自律神経をコントロールする方法を、訓練をして身につける療法で、系統的脱感作法などもあります。
緊張すると手のひらなどに汗をかく、そんなときに緊張ではなくリラックスするような状態になるようにすることで、自律訓練法のうちの弛緩反応により自身で解決していきます。
●呼吸法
自律訓練の簡単な方法で、誰でも簡単にできます。
呼吸方法を正しく覚えて試すだけでも汗をかく量を減らすこともあるのです。
呼吸とは、人の体にも心にもとても影響があり、ストレスなどの緊張し脳波派状態(ベータ派)からアルファ波に変え、体をリラックスさせます。
●集団療法
同じように悩む多汗恐怖や体臭恐怖の症状を持つ人たちが、本音や悩みを打ち明けあい共感することで、自分自身を見つめなおしそれにしたがって生きていく練習をする療法です。
たとえば、ゲームやロールプレイなどを通して自己の主張・表現の練習や、自分以外の人たちを理解すための練習などで自分をより理解する性格分析などをしていきます。
■薬を使って、臭いや多汗の不安を取り除く治療も■
精神性発汗が恒常化してしまい、「この人に会うと汗をかく・・・」というように、自分自身がその場でどのようになるかを想像し、不安になって汗をかいたり、臭うことによって、不安感や強迫観念にとらわれるなどに陥ってしまいます。
精神的に落ち着くことができなくなる方には、精神安定剤・自立神経中枢調整剤などや、漢方を使う治療で心を落ち着けさせる方法があります。
●薬物療法
強い不安感や強迫観念などから逃げるために、薬を使って心の不安や強迫観念を消していこうという方法です。
・マイナートランキライザーなどの精神安定剤
・ベレルガルなどの自立中枢調整剤
・バルビタールなどの中枢性睡眠剤
以上の薬が主に処方される薬ですが、眠気などの副作用や、長期間飲み続けると効きにくくなるなどの問題があります。
漢方の場合は効き目も穏やかなので、漢方を処方されることもあります。
その他にも、汗をかく生態的機構に直接効く薬も有効といえます。
常飲するのは難しいかもしれませんが、薬を飲むことで余計な不安が消えて、汗をかく量も減り、自信が生まれれば、薬をお守り代わりに持っているだけでも、十分に効果のある療法といえます。
■より重症な場合の自己臭妄想の治療法■
ある医師のお話では、ほとんどの多汗恐怖や発汗恐怖の方は軽度の心身症とほぼ同じだとしていて、これまでにご紹介した精神療法で解決できるとしています。
自己臭妄想の方の中には、重症な神経症・統合失調症に近い方もいらっしゃいます。自己臭妄想のほかに幻聴などの障害が出て、被害妄想・誇大妄想をすることもありえるのです。
このような場合、精神療法だけでは対応できないことが多く、向精神薬の投与から始まる治療となります。
あまりの重症であれば精神科に入院をしながらの治療もひとつの解決策です。
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